【伝統と名乗るには、あまりにも遠い「食品」たちへ】コラム#1 投稿 / 2025.06.03 / 発酵と文化 発酵の仙人 最近、「伝統食品」として紹介されているものの中に、明らかに“超加工食品”であるものが混じっています。このままでは、本物の伝統食文化が曖昧になり、次世代に偽りの知識を伝えてしまいかねません。特に、韓国料理においてこの傾向は顕著です。例を挙げるなら「餅」本来の伝統的な餅は、シンプルな材料でつくられ、日持ちしないのが自然です。ところが今、市販されている餅の多くは腐らない。なぜか?その正体は「でんぷん」「砂糖」「添加物」にまみれた“超加工食品”だからです。一見、昔ながらの食品に見える「トッポギ」や「おでん(韓国の어묵)」なども同様。スーパーに並ぶ商品は、手軽さの代償として、大量の添加物や加工技術によって“人の手ではつくれない”レベルにまで人工化された食品です。これが「超加工食品」です。【加工=悪ではない。しかし、超加工は別物】加工食品=すべて悪、と誤解されがちですが、それは違います。発酵食品の多くも「加工食品」に分類されます。しかし、その加工は“人の手による知恵と技”であり、自然に寄り添うものです。問題なのは、人工化学調味料や合成保存料など、人間の手では決して再現できない物質が大量に含まれている“超加工食品”。これは細胞レベルで身体に害を及ぼし、加齢のスピードを一気に加速させます。80代になる頃には、日々の食の違いが“顔つき”にも“体の動き”にもはっきり現れます。【食は、人生を変える力を持っている】「健康になりたい」と願うなら、まずは正しい食を知ること。身体は、良いものを与えれば自ら癒え、悪いものを避ければ病から離れていきます。伝統発酵食文化協会は、「本物の伝統食品とは何か?」を問い続け、「食べることの本質」を見失わない社会を目指しています。便利さの陰に隠れた危機に、今こそ目を向けましょう。 Print page